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名無し

Author:名無し
今年の戦隊シリーズ最新作「ゴーオンジャー」が結構面白い。
そこで思い立って戦隊シリーズの歴史を自分勝手に脳内補完してまとめてみようかと思う。かなり勝手な思い込みが多いのはご了承のほどを。

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12.超獣戦隊ライブマン
12.超獣戦隊ライブマン(1988)
1988/2/27~1989/2/18 土曜日18:00~18:25




作品の特徴
「スーパー戦隊シリーズ10周年記念作品」として制作された。この頃は石森章太郎原作のゴレンジャーとジャッカー電撃隊はシリーズに含まれていなかったので、バトルフィーバーJから数えて本作が10作目になり、10周年目となる。

記念作品ということで嶋大輔(赤)、森恵(青)という既に芸能界で名の売れていた役者を戦隊メンバー役に起用したので、彼らの見せ場を増やすために5人戦隊ではなく3人戦隊にした。なおもう1人の黄の戦士は西村和彦が演じたが、彼の場合は後に売れっ子になったがこの時点では無名の新人であった。つまり西村和彦の出世作が本作ということになる。


さすが人気シリーズ10周年記念作だけあり出演陣が豪華。左から西村和彦、嶋大輔、森恵

ヒーロー側の内面描写に深みを持たせるためには敵組織との因縁を描くのが有効なのだが、その因縁はなにもヒーロー側が無理に敵組織に近い存在である必要は無く、ヒーローの身近な者が敵組織に近づいていくことで自動的にヒーローと敵組織の間の因縁が生じるという原則を打ち立てたのが前作マスクマンだった。

しかしマスクマンにおいてはその因縁関係を悲恋関係にしたためにメンバーのうちレッドのみに因縁関係が集中してしまった。本作においては3人の内面を満遍なく深く描くために、同一の科学者養成学校に通っていた上記の主人公3人が学友3人の裏切りに遭い、その裏切った3人が悪の組織の幹部になったという設定にした。主人公3人のそれぞれ最も仲の良かった友人が悪の組織に走ったことによって、3人ともに敵との因縁を持つことになり、3人とも自然に内面が描写されることになった。そして、宇宙線を浴びたり、偉い人に召集されたりする必要もなく、かつての友人達による地球侵略行為を食い止めるのは自分達しかないという使命感によって3人が敵組織と戦うという構図は十分自然で説得力を持つことになった。


嶋大輔(レッドファルコン/天宮勇介役) 1982年に「男の勲章」が大ヒット後、テレビ映画など多数出演

そういう設定であったため、3人はそれまでの戦隊シリーズのメンバーのように戦隊創設者にスカウトされたりして引き込まれていくのではなく、むしろ自ら戦隊を創始していくことになる。そういう点、フラッシュマンと似ているとも言えるが、フラッシュマンの場合は既存のフラッシュ星の科学力を利用するのであり、本作においては主人公たちはほとんど自力でライブマンのシステムを開発するのである。それは戦闘用マシンの設計も自ら手がけるなど、科学者としての特性を発揮して、より具体的な描写になっている。

悪に走った3人も元から邪悪だったわけではなく、むしろ心優しく優秀な若者だったのだが、自惚れや欲望、科学者としての知性への渇望、競争意識など、心の弱い部分から闇に堕ちてしまったのであり、彼らの親友であったライブマンの3人も同じ心の弱さを持ちつつも善に踏みとどまった同じ立場の科学者の卵であり、彼らを心底から憎みきれず、なんとか戦いの中で彼らを改心させようとするが、自らを改造人間化してしまったかつての親友たちとの間の溝は深い。


西村和彦(イエローライオン/大原丈役) 本作でデビューし演技が評価され、以後、テレビ映画等多数出演

ここで一線を越えてしまった悪の3人との対比によって、戦隊シリーズの戦士たちは強化服を着た普通の人間であり、改造人間とは異質な存在であるという原則が活きてくる。そして改造人間となった3人のほうには残酷な運命がやってくることになるのだが、彼らによる侵略は阻止しつつ、彼らを残酷な運命からなんとかして救いたいというヒーロー側、そしてそれに対して心の揺れを見せていく悪の3人達の心の葛藤、青春の苦悩が重厚に描かれることになる。



左:ジェットファルコン(レッド) 中央:ランドライオン(イエロー) 右:アクアドルフィン(ブルー)

こうした重厚なストーリー展開の中、ライブマンの3人は敵組織との戦いを繰り広げていくわけだが、光線銃と剣を兼ねた共通武器、各自の特技を活かした専用武器、決め技としての合体バズーカ砲というようにアクション面では過去のシリーズ作品と同じような感じであったが、メカニックに関しては3人がそれぞれ操縦するハヤブサ、ライオン、イルカの形をした3台のマシンが全て斬新なデザインで、特に西村演じるイエローライオンの操縦するライオン型の四足走行ロボ「ランドライオン」は鮮烈な印象を与えた。

この3台のマシンが合体して巨大ロボ「ライブロボ」になるわけだから、ライブロボのデザインも、それまでの作品のものとは一線を画す斬新なものとなった。特にライブロボの胸のところにちょうどライオンの顔の部分がくるのが印象的であった。

よく考えてみれば、それまでの作品の場合、戦士に何らかの動物などのモチーフが付せられること自体が少なかったが、そういう場合であっても、例えばバルイーグルやチェンジドラゴンなどが搭乗するマシンはごく普通の戦闘機や重戦車などであり、戦士と乗り物のモチーフの統一はなされていなかった。その点、本作ではレッドファルコンはハヤブサ型の戦闘機に乗り、イエローライオンはライオン型の四足走行ロボに乗り、ブルードルフィンはイルカ型の潜水艦に乗るというように、戦士と乗り物のモチーフが統一されていた。これは初めてのことであり、画期的なことだった。


左:バイソンライナー(ブラック) 右:サイファイヤー(グリーン)

この3人に合わせて、中盤から悪の3幹部に殺害されたライブマンの友人2人の弟2人が復讐のために追加戦士として加わり、この2人の操縦するバイソン、サイの形をした2台のマシンが合体して2号ロボ「ライブボクサー」になり、更にこれが1号ロボ「ライブロボ」とスーパー合体して超巨大ロボ「スーパーライブロボ」となるという新機軸が導入されることになった。


左:ライブロボ(1号ロボ) 右:ライブボクサー(2号ロボ)

前作までは1号ロボと2号ロボは相手に合わせてどちらかを使用するということになっていたのだが、本作においては追加メンバーの参加に合わせて2号ロボを出すことになったので、2号ロボは追加の2人の専用ロボ扱いになり、それゆえ1号ロボと2号ロボの共闘が実現することになった。そしてその延長線上に、より強力な敵に遭遇した際に1号ロボと2号ロボがスーパー合体するということになったのだった。


スーパーライブロボ

これらは、追加メンバーの登場自体が予定されていたことではなかったのであるから、全く偶然の産物であったのだが、この後、「1号ロボと2号ロボがスーパー合体して超巨大ロボとなる」という設定は定番化することになる。





戦隊メンバー

赤:レッドファルコン/天宮勇介(男・リーダー)・・・行動派でスポーツ万能

黄:イエローライオン/大原丈(男・サブリーダー)・・・猪突猛進型でひょうきん者

青:ブルードルフィン/岬めぐみ(女)・・・聡明で冷静なしっかり者


+黒:ブラックパイソン/矢野鉄也(男)・・・無鉄砲でボクシングが得意

+緑:グリーンサイ/相川純一(男)・・・気弱な性格だが戦闘力は一番高い

メンバーの呼称は「色名+動物名」という形式。当初は3人戦隊だったのでサンバルカンのように陸海空の代表的動物という形式にしようとしたのだろう。そこに追加戦士が生じたので、色名に合わせた動物名を選んだということであろう。呼称に隊名(ライブ)は入っていない。

「ライブマン」の名の由来は「ライオン」の「ラ」、「イルカ=ドルフィン」の「イ」、「ファルコン」の「フ」を合わせて「ライフ」として、これに「生命」という意味をかけて、「ライフマン」としたものが「ライブマン」と音が濁ったものだという。「超獣戦隊」のほうは野生動物をモチーフにしたことに由来するものであろう。

当初は赤・黄・青の基本色3色の3人戦隊としてスタートしたので、1人しかいない女性戦士がピンクではなく、初めて青の女性戦士となった。既に女性色として実績のあった黄色にならなかった理由は、おそらく当初から戦士のモチーフとして陸海空の3種の獣を使うことになっていて、そこからライオンは外せなくて、ライオンの色イメージはどうしても黄色になり、ライオンを女性戦士のモチーフにするのは難しかったということだろう。赤はリーダー色であり嶋大輔に充てられることが決定していたと思われ、そうなると青しか残らなかったのであろう。



結果的に森恵の演じる岬めぐみ、その変身体のブルードルフィンが青の戦士に相応しい非常に爽やかなイメージで好評を博したので、「青の女性戦士」という系譜を新たに確立することに成功した。

追加戦士2名に関しては当初は予定されていなかった。最初からの番組戦略的に中盤に狙って戦士を追加するようになった最初の例はあくまで後のジュウレンジャーからで、更にそれがレギュラー戦士として定着するようになったのはダイレンジャー以降のことであり、このライブマンの場合の戦士追加はあくまでイレギュラーな出来事で当初予定していたことではなかったので、シリーズで使用していた戦士色で残っているのが黒・緑・白・桃しかなく、白と桃は女性色であったので男の追加戦士2名には黒と緑があてがわれた。黒と緑が共存する戦隊はこれが始めてで、その後も現在放映中のゴーオンジャー以外では5人戦士の場合は例が無い。

変身後のヘルメットは動物の顔をあしらった斬新なもので、コスチューム全体もかなり洗練されたもので、シリーズ前期ではジェットマンに次ぐ優れたデザインであるといえる。なお、ブルードルフィンのコスチュームの腰の部分はミニスカート仕様になっている。





戦隊の所属
悪の組織ボルトのもとに走った3人の学友によって研究仲間2人を殺された科学アカデミアの学生3人が殺された仲間の仇を討つためにアカデミアの校長の星博士の支援のもとで強化スーツと3台のマシンを開発し始め、その2年後にボルトによる襲撃によってアカデミアが全滅し、海底移動基地へ移った3人はライブマンとなってボルトの侵略と戦うことを決意した。


海底移動要塞基地グラントータス

星博士は物語初期の段階でボルトによる攻撃で死亡し、その後は生前に博士が作っていたコロンというキョンシーみたいな女性型ロボットがライブマンのサポートを担当するようになった。

星博士はあくまで3人の支援者で、ライブマンのシステムを開発したのはライブマンの3人本人である。但し、移動基地や巨大母艦、そしてサポートロボのコロンは博士が開発し、また、3台のマシンが合体して巨大ロボとなるように内緒で細工を加えたのも星博士である。また、密かに2台の支援マシン(合体して2号ロボになる)の製造を国連に依頼していたのも星博士である。


左:星博士 右:コロン

つまり、ライブマン3人は自分の意思でライブマンのシステムを開発していたのであるが、それは当初は復讐心に囚われた視野の狭いもので、支援者の星博士はより広い視野で先を見越して手を打っていたということになる。結局は3人は博士に導かれて真の意味でのライブマンとしての活動を開始することになり、博士の死を乗り越えることによって、復讐心も乗り越えて真の戦士としての自覚を持つようになっていったと思われる。


メンバーの来歴


ライブマンの初期メンバーの3人は科学アカデミアの学生で、もともとは宇宙空間活動用スーツを研究していた5人組のうち、ボルトに走った学友に殺された2人を除く生き残りの3人である。この3人が宇宙空間活動用スーツを改良してライブマンスーツを作った。ツインブレスという変身用ブレスレットを使ってスーツを身体に転送する。科学アカデミアがボルトによって壊滅させられた後、海底移動要塞基地を拠点にして活動する。

追加メンバーの2人は宇宙空間活動用スーツ研究の5人組のうち、殺された2人のそれぞれの弟で、ライブマンのサポートをするために国連のもとでトレーニングを積んでいた。トレーニング終了後、専用マシンと共に中盤から登場し、スーツとツインブレスを与えられ、ライブマンとなる。

ただ、初期メンバーの3人はボルトの大幹部となった旧友3人を心底憎むことが出来ず、なんとか改心させようとするのだが、追加メンバー2人にとってはボルト3幹部は身内を殺した仇であり、復讐の対象でしかない。そこにメンバー内で意識の違いというものが生じて、軋轢を生むことになる。この部分の葛藤を描くことで、また更にヒーローの内面描写が可能になるのだ。


トリプルバズーカ

ただ、それによって、もともと存在した善の3人と悪の3人の対立という分かりやすい構図が、追加の2人の参入によってあやふやになってしまったという部分もある。いや、もともと3人と3人の対比でその間の葛藤を描くのが作品のコンセプトなのだから、追加2人はやはり基本的には霍乱要因なのであり、メンバー追加は想定外に生じてしまった事態であったのだ。それを逆用して上手に「メンバー間の葛藤」という新たなドラマを描いたこともあったというだけのことなのだ。

何故、想定外にメンバー追加を行うことになってしまったのかというと、この物語の初期設定が高年齢層には評判が良かったのだが低年齢層にはあまりウケなかったからだった。子供はテレビドラマの登場人物になり切って感情移入していくものなのだが、この作品のライブマン初期メンバー3人の「旧友を改心させようと思い悩む感情」というものが子供たちにはイマイチ感情移入できなかったのではないかと思われる。ボルトの3幹部たちは悪の限りを尽くしており、客観的に見て全く同情の余地の無い連中で、子供たちはこんな悪い奴等は1日でも早くぶっ殺されるべきだと思っていたことであろう。だから、旧友だかなんだか知らないが、ヒーローたる者がそんな悪い奴等のことを心配したりするのは理解出来なかったのだと思われる。そういうわけでいまひとつ人気が出なかったのだろう。



また、子供たちはドラマ部分よりもアクション部分を重視する傾向が強いが、3人戦隊にすることによってドラマ的には深みは出たが、アクション的には、特に集団戦闘シーンはどうしても5人の時に比べると地味になってしまった。そのあたりも子供にウケなかった理由だろう。

そこで低年齢層の支持拡大のためのテコ入れとして、2人追加して5人戦隊にしようということになり、そこでどうせ追加するなら、子供たちの「ボルト憎し」の思いが感情移入しやすいキャラクターにしようということになって、最初に3幹部に殺された2人の身内で復讐のために戦うキャラクターを追加戦士にすることにしたのであろう。この2人が追加されることによって子供たちはライブマンに感情移入することが出来るようになったのだった。


バイモーションバスター


戦隊の敵
世界は優秀な天才が支配すべきだと考える頭脳武装軍「ボルト」が世界征服のために送り込む「頭脳獣」という怪物やロボット兵。頭脳獣は一度死んだ後は、ボルト首領の身辺警護アンドロイドのガッシュによって再生・巨大化される。



ボルトの首領は大教授ビアスといってもともと人間で、天才科学者だったが、ボルトを創設して天才的頭脳の持ち主をスカウトして回って天才による世界支配を提唱して世界制服作戦を進めつつ、その真の目的は自分のもとに集まった天才幹部たちを競わせて頭脳を高めさせて、その脳を取り上げて12個の最優秀の脳を集めて全人類を一度に洗脳出来る装置を完成させることであった。


大教授ビアス

つまり、ライブマン3人の旧友である3人の大幹部(機械化人間となりケンプ、マゼンダ、オブラーと名乗る)は自らの虚栄心や欲望のためにビアスにまんまと騙されているのだ。いや、この3人の大幹部だけではなく、他にも多くの幹部たちがビアスの陰謀によって抗争をけしかけられて残酷な運命に翻弄されていく。

結局、3大幹部のうち、オブラーは作戦失敗の罰で頭脳獣に改造されてしまうが母の説得で人間に戻り記憶を失う。マゼンダは脳をビアスに奪われる直前に脳をロボット化しビアスを罵り、怒ったビアスに重傷を負わされ、崖から転落して爆死した。そしてケンプはビアスを心の底から崇拝し、自ら12個目となる脳を差し出して人類洗脳装置を完成させる。


ボルト3大幹部 左から尾村豪(オブラー)、月形剣史(ケンプ)、仙田ルイ(マゼンダ)

この12個の脳の力でビアスは少年の姿に若返り、一時的に全人類を洗脳することに成功するが自らの脳が少年期に退化してしまい作戦を失敗し、ライブマンによって基地を破壊されることになる。その際、岬めぐみの説得によって少年の心が芽生えた瞬間、同じくめぐみの説得に心動かされたケンプの脳がビアスから離反し、それによりビアスは元の老人の姿に戻ってしまい、基地の爆発と共に爆死した。ちなみにこのクライマックスのシーンは戦隊シリーズ屈指の名シーンといわれている。

ボルトは典型的な暗黒科学型の敵組織だが、歴代の同種の組織の中でも特に陰惨で残酷な組織である。


作品のヒロイン
ブルードルフィン(岬めぐみ)。



岬めぐみは戦隊ヒロイン歴代で最も聡明なヒロインである。ライブマンの初期メンバーの3人はエリートが集まる科学アカデミアの学生で、みんな優秀な頭脳の持ち主なのだが、赤と黄の2人はアカデミア内では落ちこぼれで、岬めぐみは成績はトップクラスであったので、ライブマンのスーツやマシン開発なども彼女が中心となって進めてきた。歴代戦隊ヒロインには頭脳明晰なキャラが少なくないが、自ら強化スーツやマシンまで開発するヒロインは岬めぐみぐらいだろう。

また、上記にもあるように彼女は敵首領であっても改心するように最後まで説得するなど、非常に優しく慈悲深いヒロインでもあり、他の幹部でも彼女の説得で改心した者もいる。そしてアーチェリーの名手で戦闘力も高く、コスチュームデザインも格好良く、岬めぐみを演じた森恵ももちろん美人であったので、ブルードルフィンと岬めぐみは歴代でも人気の高いヒロインの1人となった。



また、それまで戦隊メンバーのヒロインは、いくら人気があっても、所詮は5人メンバーの中の4番手、5番手の扱いであり、ストーリー展開上で重要な役回りを演じることはあまり無かった。せいぜい5回に1回程度の特別に目立つ回があるぐらいであった。しかしブルードルフィンこと岬めぐみはヒロインの類型としては「戦隊のお姉さん」タイプに属するものであったが、その役割は単なる「戦隊のお姉さん」の範疇を超えて、全編を通してストーリー展開上、重要な役回りを演じることが多く、特に前半においてはレッドやイエローがかなり頼りないので、実質的に3人のリーダーを務めていたほどで、初めて単なる「女戦士」や「戦隊のお姉さん」の役割を超えて重要な役回りを演じた「女性メインキャラ」型の戦隊ヒロインとなった。


森恵(ブルードルフィン/岬めぐみ役) 1984年デビューの女優・アイドル歌手。現在は作詞家


作品の評価
前半はその重厚なストーリー展開によって高年齢層(といっても10代~20代前半ぐらいだが)にウケたが、低年齢層(10歳以下)にはあまりウケなかった。そこでメンバー追加によって5人戦隊とし、より低年齢層が感情移入しやすいキャラクターをヒーロー側に2人登場させることによって低年齢層の支持を回復し、更に5人による新必殺技、2号ロボ、超巨大ロボの登場によって後半は低年齢層にとっても燃えに燃える展開となった。そもそも途中で戦隊メンバーが増えるということ自体がこの頃は非常に新鮮な驚きであったようで、後半は低年齢層の人気が一気にブレイクした。同時に後半はドラマ部分では上記したように極めてドラマチックな展開となっていったため、高年齢層の支持も更に高まっていった。そうして終わってみれば、10周年記念作品に相応しい成功作となっていた。



このことによって制作サイドは、途中で上手くメンバー追加や新ロボ追加などの新機軸を投入することで新たな視聴者を開拓して番組の人気を盛り返すことが出来るということを学んだ。だいたい1年間の長丁場で視聴者に飽きさせないためにはそうした工夫は必要であったのだ。

だいたい暗黒科学型の敵組織の出てくる作品というのは陰鬱なストーリー展開になりがちなものだが、この作品は特に陰惨で、しかしそれでいて素晴らしい出来栄えとなっている。おそらくシリーズ前期における陰の最高傑作はライブマンであろう。ちなみに陽の最高傑作はこの時点ではチェンジマンということになるが、前期作品全てで見れば後に出てくるジェットマンということになるだろう。



また、このライブマンはマシンやロボットのデザインが印象的で、それまでのロボットのように単に戦闘機や重戦車が変形して合体したものという概念を超えた、ロボット自体のキャラクター性が主張されるものであった。まだ「合体ロボ」という範疇にあるものではあったが、ロボットに個性が現れ始めたのがこの作品であったといえる。シリーズ前期作品の中ではジェットマンと並んでマシンやロボットのデザインが秀逸であったと思う。

この作品を前期作品における「陰の最高傑作」と断ずる理由は、そのストーリーの見事さだけではない。この作品が機械化人間の悲劇性を残酷に描いた作品であるからである。人間の身体を捨てて高みを目指したボルト3大幹部の悲劇が、生身の身体に強化服を着用して戦うライブマンとの対比の中で「もう元の生活には戻れない」という残酷さで描かれる。そのようにして機械化人間の悲劇性を強調することによって、すなわち、この戦隊シリーズの「生身の人間が強化服を着て戦う」という基本コンセプトの核心を強調する効果がある。作品の出来が良かったことは勿論だが、その上でシリーズの核心をもこのように描ききったという意味で「最高傑作」なのであり、その方法論が陰惨なストーリーを描くことであったという点で「陰の最高傑作」なのである。



フラッシュマン、マスクマン、そしてこのライブマンと3年続けて「ドラマチック戦隊シリーズ3部作」とでも言うべき重厚なストーリーの作品が続き、これにより高年齢層のファン層が拡大した。しかしその分、低年齢層へのアピールが不足しがちとなっていた。ライブマンの後半には低年齢層の支持も高まったが、まだまだ十分とはいえなかった。そこで、このライブマンで描いた若者たちの群像劇、すなわち「青春ストーリー」を次作においては、高年齢層にウケる「苦悩する青春」ではなく、低年齢層にウケる「明るい青春」として描こうということになったのだった。

そして、10周年記念作品ということで決定版的な作品が志向されたために本作では一旦見送られていた、マンネリ感を打破するための新境地への挑戦が、10周年という節目を無事に乗り切ったことを受けて、次作においては本格的に試みられていくことにもなるのである。
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コメント
作業着ユニフィーム
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2008-10-27 月 07:52:00 | URL | [編集]
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2012-03-18 日 08:43:49 | | [編集]
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